후리가나로 읽는 일본 고전
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パラティーノ
パラティーノ
野上 豊一郎
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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,267자 · 18화면
を建てた。
私たちはパラティーノには長男をつれて二度見物に行った。初めは一九三八年の十一月で、その時長男はまだローマ大学の学生だった。その次は翌年の五月で、その時は彼は卒業してローマ大学の講師になっていた。初めの時は廃墟の間にアカントゥスが大きな濃緑を拡げていた。二度目の時はローマでは到る所で見られる赤い芥子の花が風に吹かれてひらひらしていた。その他多くの花を見たが、銭葵の花が日本のと同じように咲いてるのを珍らしく見た。アカントゥスはポンペイでも見たが、特にパラティーノでそれを強く印象されたのは、コリントスの彫刻家カリマコスの逸話を思い出したからだった。カリマコスはローマに来ていた。或る日、パラティーノの町(ローマ・クァドラタ)を歩いてると、若い娘の墓の上にアカントゥスの葉を盛った籠が供えてあるのを見て、その美しさに目を留め、熱心に写生して図案化し、それで初めて円柱の冠頭を装飾したのがコリントス式の起りだという。或いは単なる伝説かも知れないが、参考のため書き留めて置く。