일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ロマネスク

ロマネスク

太宰 治

太宰 治의 ロマネスク을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,725자 · 37화면

아오조라 문고

、次郎兵衛の放埒も見て見ぬふりをしてやったわけであった。

次郎兵衛は、二十二歳の夏にぜひとも喧嘩の上手になってやろうと決心したのであったが、それはこんな訳からであった。

三島大社では毎年、八月の十五日にお祭りがあり、宿場のひとたちは勿論、沼津の漁村や伊豆の山々から何万というひとがてんでに団扇を腰にはさみ大社さしてぞろぞろ集って来るのであった。三島大社のお祭りの日には、きっと雨が降るとむかしのむかしからきまっていた。三島のひとたちは派手好きであるから、その雨の中で団扇を使い、踊屋台がとおり山車がとおり花火があがるのを、びっしょり濡れて寒いのを堪えに堪えながら見物するのである。

次郎兵衛が二十二歳のときのお祭りの日は、珍らしく晴れていた。青空には鳶が一羽ぴょろぴょろ鳴きながら舞っていて、参詣のひとたちは大社様を拝んでからそのつぎに青空と鳶を拝んだ。ひる少しすぎたころ、だしぬけに黒雲が東北の空の隅からむくむくあらわれ二三度またたいているうちにもうはや三島は薄暗くなってしまい、水気をふくんだ重たい風が地を這いまわるとそれが合図とみえて大粒の水滴が天からぽたぽたこぼれ落ち、やがてこらえかねたかひと思いに大雨となった。