후리가나로 읽는 일본 고전
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ロンドンせんきゅうひゃくにじゅうくねん
ロンドン一九二九年
宮本 百合子
宮本 百合子의 ロンドン一九二九年(ロンドンせんきゅうひゃくにじゅうくねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,789자 · 62화면
鉄のバルコンと無数の洗濯ものがそこにある。青々と蔦のからんだ建物は云わば主家である。民衆教育の開拓者トインビーが十九世紀にここを建てて以来の細い廊下がその内部をぐるぐるうねっている。窓は鉛条入りのはめきりガラスで当時からとざされたまんまだ。教会内陣めいたその廊下の壁にいくつも写真がかけてある。案内の娘はそれを指しながら満足気に説明するであろう。
――これが一九三〇年にとられたものです、それからこれが昨年の。真中に坐ってらっしゃるのが今の監督です。
それから、
――あら! ここに日本の女の方もいますよ!
確にそれは日本婦人だった。日本女子大学卒業生型の日本女性代表だ。――が、大体これらの写真はおかしい。一枚の成人教育課程終了者群の写真も無い。淑女紳士の写真だけである。足の下には敷かぬ絨毯を前景に拡げ、背後の蔦とともに綺麗に並んだトインビー・ホール居住人――数ヵ月の社会事業見習期間を終った「社会事業家」が監督を中央に記念撮影している。
樫の腰羽目をもった天井の高い室がある。トインビーの等身大肖像画が壁にかかり大きなロンドン市紋章が樫の渋い腰羽目に向ってきわめて英国風にエナメルの紅と金を輝やかせつつ欄間にかかっている。