후리가나로 읽는 일본 고전
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ロンドンせんきゅうひゃくにじゅうくねん
ロンドン一九二九年
宮本 百合子
宮本 百合子의 ロンドン一九二九年(ロンドンせんきゅうひゃくにじゅうくねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,789자 · 62화면
太陽だけが頭のテッペンから眉毛の抜けたような街を照りつけている。先の見とおしばかりきく一種の臭いのする白昼の街を乗合自動車が時々空虚から脱走するように走った。
こんな街に向って「民衆宮」の白いペンキ塗鉄の大門扉は堂々ととざされている。土曜日の夜七時からある一シリング六ペンスのダンスとテニスに関する告示が鉄柵の上のビラに出してある。ここはロンドン市が誇りとする、そしてあらゆる案内書に名の出ている「民衆の宮」なのだ。何か民衆のための実際的な設備がなくてはならぬ筈である。
そばのくぐり門を入ると左側に二つ並んでテニス・コートがあった。硬球だ。黄色い運動服を着た女学生と白ズボン、白シャツの青年が愉快そうにテニスをやっている。門外の告示に書いてあった。テニス・コート使用料一時間二シリング。電話東一七一五番、または事務所に照会せよ。
その辺には誰もいない。温室のようなガラス張の天井があちらに見えた。喫茶室とあるので日本女はその中へ入って行った。沢山の空の籐椅子の上に日光がある。高いガラス天井の下やしゅろの鉢植のまわりを雀が二羽飛び廻っていた。茶番の年とった女がいるだけだ。