일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひとつぼかん

一坪館

海野 十三

海野 十三의 一坪館(ひとつぼかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 27,902자 · 56화면

아오조라 문고

そんなことは、源一は知らなかった。にくい奴らであるが、こうながく彼らが姿を見せないと、どうしたのかしらと、心配になった。

犬山画伯も、このところしばらく姿を見せない。しかし画伯は、刑務所で暮しているわけではない。画伯は、もともとからだの丈夫な方ではなかったので、人通りしげき銀座通りに立ち、もうもうとうずまく砂ほこりを肺の中に吸って、暮したのがよくなかったらしく、夕方には熱が出、はげしいせきが出るようになった。そこで銀座で仕事をすることは、もう三ケ月も前にやめたのである。

しかしもう大分よくなっている。仕事も、家の中でしている。進駐軍の将兵たちがお土産に買ってかえる絹地の日本画を家でかいているのであった。これは、往来にたって似顔スケッチをやるよりは、ずっといい仕事であった。だから画伯は、ヤミで卵を買ったり肉を買ったりして食べることが出来、そのおかげで健康がもどって来たのだった。そしてときどき銀座へあらわれて、源一の一坪店を見によってくれる。

店の看板も、もう五六度もかきなおしてくれた。源一はその代金を払おうとしたが、画伯はいつも、

「とんでもない。