후리가나로 읽는 일본 고전
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ひとあしおさきに
一足お先に
夢野 久作
夢野 久作의 一足お先に(ひとあしおさきに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 40,200자 · 79화면
そうしてソンナ棚の間を、二つほど奥の方へ通り抜けると、今度は標本ばかり並べた数列の棚の間に出るのであったが、換気法がいいせいか、そんな標本特有の妙な臭気がチットモしない。大小数百の瓶に納まっている外科参考の異類異形な標本たちは、一様に漂白されて、お菓子のような感じに変ったまま、澄明なフォルマリン液の中に静まり返っている。
私はその標本の棚を一つ一つに見上げ見下して行った。そうして一番奥の窓際の処まで来ると、最上層の棚を見上げたまま立ち止まって、松葉杖を突っ張った。
私の右足がそこに立っているのであった。
それは最上層の棚でなければ置けないくらい丈の高い瓶の中に、股の途中から切り離された片足の殆んど全体が、こころもち「く」の字型に屈んだままフォルマリン液の中に突っ立っているのであった。それは最早、他の標本と同様に真白くなっていたし、足首から下は、棚の縁に遮られて見えなくなっていたが、その膝っ小僧の処に獅噛み付いている肉腫の形から、全体の長さから、肉付きの工合なぞを見ると、どうしても私の足に相違なかった。そればかりでなく、なおよく瞳を凝らしてみると、その瓶の外側に貼り付けてある紙布に、横文字でクシャクシャと病名らしいものが書いてある中に「23」