후리가나로 읽는 일본 고전
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あるくこと
三好十郎の仕事 第三巻
三好 十郎
三好 十郎의 三好十郎の仕事 第三巻(あるくこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,472자 · 667화면
やがて次第に呼吸は短かく浅くなり、頭はモウロウと目はかすんで手も足も動かなくなるのだろう。戦争からはこうして生き残ったけれど、あれだけの大戦争であれだけたくさんの人々が死んだのだ。いずれはわれわれもこのままではすむまい。爆弾では死ななかったが、いずれは何かで殺されるのだろう。覚悟だけはしていよう。そう言ってお前といっしょに笑ったね。今も私は笑っている。浅い短かい呼吸の中でも笑えるのだ。
そうだ、もしかすると息苦しいのは、幾分はこの室のせいかも知れない。この家のせいかも知れない。
この家は、お前の最後の三月間を診てくれた舟木さんが、お前が死んで私一人あの海ぞいの家に取り残され家主から立退きを命じられ、行く先が無いのに困っているのを見るに見かねて、管理人に頼んでやるからと、連れて来てくれた家だ。今はもう亡くなった元満洲国の大官をつとめていた人の邸宅で、その未亡人はもう九十歳に近く、戦争中に広島県の田舎に疎開したきり中風で倒れて口もきけず、寝たきりでいるそうで、三階建ての室数二十四五もある家が三カ所ばかり焼夷弾を食ったり自然の荒廃のためくずれこわれて、現在使える部屋は七つ八つになり、それでも外がまえだけは傲然とした姿で、東京郊外の高い台地の、後ろはかなりの崖になった広い庭園の、その一番奥に立っている。