일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

シャンハイされたおとこ

上海された男

牧 逸馬

牧 逸馬의 上海された男(シャンハイされたおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,665자 · 18화면

아오조라 문고

血痕は点滴となって断続し乍ら南へ半丁程続いて、其処には土に印された靴跡や、辺りに散乱している衣服の片などから歴然と格闘の模様が想像された。そこは油庫船の着いていた跡であって、岩壁から直ぐ深い、油ぎった水が洋々と沖へ続いて居た。その石垣の上に坂本新太郎の海員手帳と一枚の質札が落ちていたのである。

時を移さず所轄署の活動となった。動機の点が判然しないので第一の嫌疑者として自然的に其筋が眼星を付けたのが、相部屋同志の森為吉であったことは此の場合仕方があるまい。が、網を曳いてみても、潜水夫を入れても坂本の屍体は勿論所有物一つ揚がらなかった。で、満潮を待って、水上署と協力して一斉に底洗いをする手筈になっていた。

小刀のことや指の傷を考えると、さすがに為吉は自分の姿を絞首台上に見るような気がして何うも足が進まなかった。彼は何よりも海を見捨て得なかったのである。道の突当りに古びた石造の警察の建物が彼を待っていた。異国的な匂いを有つ潮風が為吉の鼻を掠めた。左手に青い水が拡がって、その向うに雲の峯が立っていた。

海が彼を呼んでいた。

九歳の時に直江津の港を出た限り、二十有余年の間、各国の汽船で世界中を乗廻して来た為吉にとって、海は故郷であり、慈母の懐ろであった。