일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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アリゾナのめとら

世界怪奇実話II

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話II(アリゾナのめとら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 45,877자 · 91화면

아오조라 문고

一際大きな怒濤が来れば、即座に万事解決、簡単に引っくり返るであろうことは想像出来るのである。濠洲からダアバンまでワラタ号に乗って来て、余り「頭が重く」て揺れの激しいとこに、不安を感じて旅程を変更し、ケエプ・タウン港まで行く筈だったのが、他の便船に依る心算で急にダアバン港でワラタを下りた客が一人あった。普段から信神深い人だった――か何うかは知らないが、差詰め夢枕か何かで、神のお告げでもあったのだろう。実に運の好い人で、虫の知らせでこのダアバン、ケエプ・タウン間のワラタ号に乗っていなかったばっかりに助かった訳だが、この人は、幾らか船の知識や経験があったらしく、今も言ったように、濠洲からダアバンまでのワラタの揺れ具合いで、こいつあ危ないと感じたのだ。ほかにも、この前の処女航海に乗った人があちこちに現れて、皆ワラタは「頭の重い」の感じで不安な船だったと口を合わしている。これらが一層覆伏説を裏付けて、ワラタ号は大颶風に捲き込まれて瞬く間にくるりと船底を見せ、海中深く呑まれ去ったもの――という臆説が、先ず満足に近い解決として今日に及んでいるのだが、併し、それにしては、あれだけ長期に亙る大規模の捜査に係らず、船体の破片、船具、荷物、屍体などが、一つとして発見されないのは確かに神秘である。