일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

せそう

世相

織田 作之助

織田 作之助의 世相(せそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 32,089자 · 64화면

아오조라 문고

彼女はふだんは新世界や飛田の盛り場で乞食三味線をひいており、いわばルンペン同様の暮しをしているのだが、ルンペンから「お座敷」の掛った時はさすがにバサバサの頭を水で撫で付け、襟首を白く塗り、ボロ三味線の胴を風呂敷で包んで、雨の日など殆んど骨ばかしになった蛇の目傘をそれでも恰好だけ小意気にさし、高下駄を履いて来るだけの身だしなみをするという。花代は一時間十銭で、特別の祝儀を五銭か十銭はずむルンペンもあり、そんな時彼女はその男を相手に脛もあらわにはっと固唾をのむような嬌態を見せるのだが、しかし肉は売らない。最下等の芸者だが、最上等の芸者よりも清いのである。もっとも情夫は何人もいる。……

語っているマダムの顔は白粉がとけて、鼻の横にいやらしくあぶらが浮き、息は酒くさかった。ふっと顔をそむけた拍子に、蛇の目傘をさした十銭芸者のうらぶれた裾さばきが強いイメージとなって頭に浮んだ。現実のマダムの乳房への好奇心は途端に消えて、放蕩無頼の風俗作家のうらぶれた心に降る苛立たしい雨を防いでくれるのは、もはや想像の十銭芸者の破れた蛇目傘であった。これは書けると、作家意識が酔い、酒の酔は次第に冷めて行った。