후리가나로 읽는 일본 고전
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たんなやまのかい
丹那山の怪
江見 水蔭
江見 水蔭의 丹那山の怪(たんなやまのかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,168자 · 15화면
一
東海道は三島の宿。本陣世古六太夫の離れ座敷に、今宵の宿を定めたのは、定火消御役酒井内蔵助(五千石)の家臣、織部純之進という若武士で、それは酒井家の領地巡検使という役目を初めて承わり、飛地の伊豆は田方郡の諸村を見廻りの初旅というわけで、江戸からは若党一人と中間二人とを供に連れて来たのだが、箱根風越の伊豆相模の国境まで来ると、早くも領分諸村の庄屋、村役などが、大勢出迎えて、まるで殿様扱いにして了うのであった。
「出迎えの人数は?」と純之進は本陣に寛居ながら問うた。
「ええ、お出迎えにこれまでまいりましたのは、丹那、田代、軽井沢、畑、神益、浮橋、長崎、七ヶ村の者十一名にござりまする」と丹那の庄屋が一同を代表して答えた。
「おう、左様か。拙者箱根下山の際に、ちょっと数えて見たら、十二名のように見受けたが、それでは他の旅人まで数え込んだのであろう」と純之進は格別問題にしなかった。
「さて明日からは、草深い田舎を御巡検で、宿らしい宿は今宵が当分の御泊納め。どうか御ゆるりと」
庄屋達が既に主人役に廻り、吟味の酒肴を美しい飯盛女に運ばせて、歓待至らざる無しであった。