후리가나로 읽는 일본 고전
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ぼしぞう
久生十蘭短篇選
久生 十蘭
久生 十蘭의 久生十蘭短篇選(ぼしぞう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 48,344자 · 96화면
見えないところで、母の商売に加勢することで満足していたが、それはたいへんなまちがいだった。
十月の第一土曜の夜だった。フィンカムの近くの、運転手のたまりになっている飲み屋へ車をたのみに行くと、顔馴染の運転手がこんなことをいった。
「あそこのマダムは、おめえのおふくろなんだろう。おめえはたいした孝行者なんだな。だがな坊や、おめえが送りこんだやつとおめえのおふくろが、どんなことをしているか、知ってるのか」
太郎がだまっていると、その運転手は、
「知らなかったら、教えてやろうか。こんな風にするんだぜ」
といって、仲間の一人を抱いて、相手の足に足をからませて、汚ない真似をしてみせた。
太郎は母のフラットへ忍びこんで、ベットの下で腹ばいになって寝ていた。夜遅くなってから、太郎はげっそりと瘠せて寄宿舎へ帰ると、臥床の上に倒れて身悶えした。
汚ない、汚ない、汚なすぎる。人間というものは、あれをするとき、あんな声をだすものなのだろうか。サイパンにいるとき、カナカ人の豚小屋が火事になったことがあったが、豚が焼け死ぬときだって、あんなひどい騒ぎはしない。母なんてもんじゃない、ただの女だ。