후리가나로 읽는 일본 고전
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ぼしぞう
久生十蘭短篇選
久生 十蘭
久生 十蘭의 久生十蘭短篇選(ぼしぞう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 48,344자 · 96화면
「三十七、八の、すっきりした、なんともいえない容子のいい方なのよ。まだ時間があるからとおっしゃって、あそこはなんという通なの、明石町船澗のあたりにそっくりな河岸のレストラントで、見事な海老や生海丹なんかご馳走してくだすって、それから」
「じゃ電報もその方がうってくだすったのね」
「そうなのよ。でもおかしなことだったの。あわてていたもんだから、電報の文句だけいって、若旦那の所いうのを忘れちゃったんだからなにもなりはしない。汽車が出てから気がついて、困ったことをしたと思って、巴里へ着くまで心配のしどおしだったけど、あなたが出ていてくれたのでほっとしたわ」
伊作のほうはともかく、ブリュクセルまで電報をくれたそのひとというのは誰だったのだろうと思って、
「あなたその方のお名前、伺って」
「それがつい気がつかずだったの。でもあの方ならどこでだってわかるわ。汽車が出るまでホームで見送ってくだすったけど、あんな愁いのきいた、眼に沁みるような美しい顔、見たことがない。いまでもありありと眼の底に残っているよ」
そういうと思いついたように籠信玄から塩せんべいをだして、
「滋さん、あなた好きだったわね。