후리가나로 읽는 일본 고전
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くだん
九段
坂口 安吾의 九段(くだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,870자 · 20화면
碁は増淵四段に師事し、旅館業をはじめてから習い覚えたのが、五年目に初段格。毎週一回英国婦人が英語を教えにくる。バイヤーの旅館だから英語の心得がいるのである。私が時々仕事部屋に使う離れの附属座敷が教室で、勉強の様子が手にとるように聞えてくる。はじめは一家族、女中に至るまで出席していたが、自発的に脱落して、いまではオカミサンがただ一人の生徒である。彼女の会話の稽古は閃くままに間違った単語を喋りまくるという心臓型であるが、閃かない時には「エエット」と日本語で考え、先生が単語のまちがいを正してやると、「ア、シマッタ」と呟く式の稽古ぶりである。しかし尚もひるむところはなく孤軍フントウ稽古をつづけているところ、見かけとちがってオカミサンは剛気であり、大そう負けギライらしい。マダムも相当の負けギライであるが、姉サンの実力にはシャッポをぬいでる趣きがある。
オカミサンが碁に凝って増淵四段に師事して以来、女中に至るまで碁をうち、ついに「碁の旅館もみぢ」という異様な看板を辻々へ揚げるに至った。碁の旅館といえば人は碁会所の観念を旅館に当てはめる。碁会所というものは、むさぐるしく小さい所である。