일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ふたつのまつかわ

二つの松川

細井 吉造

細井 吉造의 二つの松川(ふたつのまつかわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,511자 · 10화면

아오조라 문고

だのにわれわれの間には、口に表わすのはむしろ無用であるほどの喜びがみなぎっていた。それはなぜであったか。見たまえ。実に須臾の間であったが、風の鋭利な刃がしつこい霧の幕をズタズタに引き裂いて、やきつくようなわれわれの目の下にひねくれた片桐松川の水の輝きがあったからだ。苦闘二日のあの惨虐な谷の姿が!

きのう、片桐の部落を離れるころ、澄明な空気は全く熟して、蒼い穹窿は太陽の送る光のミサに氾濫していた。だのにりっぱな道が尽きて磧に下りついたころには、西南から流れる雲が天壇を隠蔽して湿った風が狭い谷の中を吹き過ぎるようになった。そして約五時間の後に辛うじて天幕を張り終わったころ、可憐な小品的野営地はもうもうたる雨足の裡にすっかり屏息してしまったのである。しかし野営地まではともかく道はあった。もちろんこの道は決して登山者のためにひらかれたものではない。それはところどころ川床の岩に黒ペンキで示された「監視路」の文字が、やがてこの谷にも入るであろうところの、伐木の近きを約束しているのでもわかる。谷の奥の山は、気のつまるほどの黒木におおわれて、既にアルプス的容貌から逸脱しているのだ。