일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふたつのまつかわ

二つの松川

細井 吉造

細井 吉造의 二つの松川(ふたつのまつかわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,511자 · 10화면

아오조라 문고

熟睡が待ちかまえていたのは決して偶然ではない。

平凡な美しさをペンに再現することはむずかしい。残る今一つの松川については、僕はこの感を深くするだけである。われわれが出発前推測した通り、飯田松川はその全体を通じて、あふれる平和な優姿の中に、無量の感慨をこめてくすぐるようにささやく愛の言葉を持っていたのである。朝、乗越で東へ行く友と別れて、露に濡れた熊笹の中をまっしぐらに下ると、鋲靴の下で可憐な水のほとばしりに触れた。早くも展開した広やかな谷、それから無色に近い水の色、深淵に泳ぐ岩魚の姿、みずみずしい大葉柳や楢、椈の森林、片桐松川の鬼面に脅かされた目には、飯田松川の流れは高雅にすぎたのかもしれないのだ。狩小屋から二時間も下らないうちに、大きく州をなした川原についた。ふりかえると念丈の頂の雲のとばりは静々と引きあげられて、三日越しの雨空が、徐々に退却して行くらしかった。その夜下流の広川原をすぎて、山の夜の最後の野営にとりかかっていると、東方の尾根ぎわにほのかに月の光を汲んだ。頭に記した木材搬出用のトロ道に出たのは、翌朝ここの天幕をたたんで一時間と行かないうちである。