후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたつのじょぶん
二つの
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 二つの(ふたつのじょぶん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,903자 · 236화면
先生自身「随分流浪の生活をしたものだ。それが漸く西片町の家があいて引越しをして、やっと山の手の生活に入ったと思った矢先、妻が病気をして死んでしまったのだ。何故あんな不衛生ないやな所ばかり流浪して歩いていたものか、今思うと腹が立つくらいだ」と述懐されたことがある。「随分永らくあの家の前を通るといやな気がしたが、この頃やつと平気になれるやうになつた」といわれたが、この頃というのは、『団栗』の時代から二十五年後の昭和の初め頃の話である。
奥さんと美代を送って、先生は浜松まで行かれた。そこで父君に会い、両人を託して翌日朝六時発の汽車で帰京された。そして「飯田町より車にて本郷五丁目の下宿へ帰」り、この日から淋しい先生の下宿生活が始まった。「夏等今夜神戸出帆の電報来る」といっても、先生は唯一人冷い下宿の床で「わだつみも便なき此児を守らせ玉へ」と祈るより外に道がなかった。
三月二日の晴れた土曜日の午後、梅は大分咲き揃ったが、先生は淋しかった。西片町の医師の処へ行く途中、「旧宅の裏を覗いて通る」と「垣破れたる儘なり」で、感慨深いものがあった。その日の夕方「夏へ少年世界送る。