후리가나로 읽는 일본 고전
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にじゅういち
二十一
坂口 安吾의 二十一(にじゅういち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,877자 · 21화면
僕が毎日訪ねて行くから辰夫の感動すること容易ならぬものがあるが、こっちの方はそれどころではないので、気違いでも何でも構わぬ、誰かと喋っていなければ頭が分裂破裂してしまうという瀬戸際で、犯罪人が現場へ行ってみたがる心理と同じようなもので、僕も精神病院の底の底まで突きとめておきたいという気持もあった。犯罪者が刑事を怖れるように、僕も医者が煙たかったり、冷やかしてみたかったり、智恵くらべしたいような気になったり、そのころ受付に可愛い(と云ってもそれ程のこともないが)看護婦がおったが、患者達も一様に目をつけていると見え、辰夫の言葉からそれが分るし、その娘が昼休みに庭の隅で同僚と繩飛びをしていたのを気違い達が各※(二の字点、1-2-22)の窓から息を殺してのぞいていた。その情景の辰夫の表現が異様に仇めいていて僕はビックリしたのであった。こういう珍らしい話をきいたり、可愛い看護婦の顔を見たり、色々景品があるので、僕は大いに喜んで毎日通っていたが、そうそう珍しい話はつづかぬ。治った狂人というものは概して非常に自卑的な卑屈な気持になるらしく、始めはそれも面白かったが、馴れてしまえば、こっちの気持まで重苦しくなるばかりである。