일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しつらくえんさつじんじけん

二十世紀鉄仮面

小栗 虫太郎

小栗 虫太郎의 二十世紀鉄仮面(しつらくえんさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 38,489자 · 77화면

아오조라 문고

堂は四坪程の広さで、玄白堂と云う篆額が掛っているが、堂とは名のみのこと、内部には板敷もなく、入口にもお定まりの狐格子さえない。そして、残りの三方は分厚な六分板で張り詰められ、それを、二つの大池をつなぐ池溝が、馬蹄形になって取り囲んでいる。更に堂の周囲を説明すると、池溝は右手の池の堰から始まっていて、それが、堂の後方をすぎて馬蹄形の左辺にかかる辺り迄は、両岸が擬山岩の土堤になっている。樹木は堂の周囲にはないが、前方に差し交した杉の大枝が陽を遮っているので、早朝ホンの一刻しか陽が射さず、周囲は苔と湿気とで、深山のような土の匂いがするのだった。

細かい砂礫を敷き詰めた堂の内部には、蜘蛛の巣と煤が鐘乳石のように垂れ下っていて、奥の暗がりの中に色泥の剥げた伎芸天女の等身像が、それも白い顔だけが、無気味な生々しさで浮き出していた。それに、石垣にあるような大石が、天人像近くに一つ転がっている所は、恰度南北物のト書とでも云った所で、それが何んとも云われぬ鬼気なのであった。

法水の顔を見ると、支倉検事は親し気に目礼したが、その背後から例の野生的な声を張り上げて、捜査局長の熊城卓吉が、その脂切った短躯をノッシノッシ乗り出して来た。