후리가나로 읽는 일본 고전
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
壺井 栄의 二十四の瞳(にじゅうしのひとみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 113,429자 · 227화면
それきり松江の噂は出なかった。先生もきかず、生徒もいわず、松江からの便りもなかった。もうみんなの心から、松江の姿は追いだされたのであろうか。別れのあいさつにもこずに、どこかへいってしまった五年生の女の子。……
そして、もうすぐ六年生に進級するという三月はじめであった。春は目の前にきていながら珍らしく雪の降る中を、ひとバスおくれた大石先生は、学校前の停留所から傘もささずに走って、職員室にとびこんだとたん、異様な室内の空気に思わず立ちどまり、だれに話しかけようかというふうに十五人の先生たちを見まわした。みんな心配そうな、こわばった顔をしていた。
「どうしたの?」
同僚の田村先生にきくと、しっ というような顔で田村先生は奥まった校長室に、あごをふった。そして小さな声で、
「片岡先生が、警察にひっぱられた」
「えっ!」
田村先生はまた、しずかに、というふうにこまかく顔をふりながら、
「いま、警察がきてるの」
また校長室を目顔でおしえ、つい今のさっきまで片岡先生の机をしらべていたのだとささやいた。全然、だれにもまだことの真相は分かっていないらしく、火鉢によりあって、だまっていたが、始業のベルでようやく生きかえったように、廊下へ出た。