일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こうび

交尾

梶井 基次郎

梶井 基次郎의 交尾(こうび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,765자 · 12화면

아오조라 문고

私は一度私の眼の下にいた一匹の河鹿から忽然としてそんな世界へはいってしまった。その河鹿は瀬の石と石との間に出来た小さい流れの前へ立って、あの奇怪な顔つきでじっと水の流れるのを見ていたのであるが、その姿が南画の河童とも漁師ともつかぬ点景人物そっくりになって来た、と思う間に彼の前の小さい流れがサーッと広びろとした江に変じてしまった。その瞬間私もまたその天地の孤客たることを感じたのである。

これはただこれだけの話に過ぎない。だが、こんな時こそ私は最も自然な状態で河鹿を眺めていたと云い得るのかもしれない。それより前私は一度こんな経験をしていた。

私は渓へ行って鳴く河鹿を一匹捕まえて来た。桶へ入れて観察しようと思ったのである。桶は浴場の桶だった。渓の石を入れて水を湛え、硝子で蓋をして座敷のなかへ持ってはいった。ところが河鹿はどうしても自然な状態になろうとしない。蠅を入れても蠅は水の上へ落ちてしまったなり河鹿とは別の生活をしている。私は退屈して湯に出かけた。そして忘れた時分になって座敷へ帰って来ると、チャブンという音が桶のなかでした。なるほどと思って早速桶の傍へ行って見ると、やはり先ほどの通り隠れてしまったきりで出て来ない。