후리가나로 읽는 일본 고전
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にんげんしっかく
人間失格
太宰 治의 人間失格(にんげんしっかく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 73,014자 · 141화면
シノニムだ、罪の対語は何だ」
「ツミの対語は、ミツさ。蜜の如く甘しだ。腹がへったなあ。何か食うものを持って来いよ」
「君が持って来たらいいじゃないか!」
ほとんど生れてはじめてと言っていいくらいの、烈しい怒りの声が出ました。
「ようし、それじゃ、したへ行って、ヨシちゃんと二人で罪を犯して来よう。議論より実地検分。罪のアントは、蜜豆、いや、そら豆か」
ほとんど、ろれつの廻らぬくらいに酔っているのでした。
「勝手にしろ。どこかへ行っちまえ!」
「罪と空腹、空腹とそら豆、いや、これはシノニムか」
出鱈目を言いながら起き上ります。
罪と罰。ドストイエフスキイ。ちらとそれが、頭脳の片隅をかすめて通り、はっと思いました。もしも、あのドスト氏が、罪と罰をシノニムと考えず、アントニムとして置き並べたものとしたら? 罪と罰、絶対に相通ぜざるもの、氷炭相容れざるもの。罪と罰をアントとして考えたドストの青みどろ、腐った池、乱麻の奥底の、……ああ、わかりかけた、いや、まだ、……などと頭脳に走馬燈がくるくる廻っていた時に、
「おい! とんだ、そら豆だ。来い!」
堀木の声も顔色も変っています。