일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こんにちのさっかとどくしゃ

今日の作家と読者

宮本 百合子

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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,056자 · 8화면

아오조라 문고

モーロアの『フランス敗れたり』はこの心持に迎えられて出たのだから、読まれたのは当然だと思う。おそらくあらゆる職業と興味の角度からこの本は読まれたであろう。良書紹介などでこの本の名をあげた人々も尠くない。

けれども、実際として『フランス敗れたり』は果してどれだけの価値ある著作であるだろう。あの小著で通俗史家、報道員であるモーロアは果してどんな歴史の本質的な真実にふれ得ているだろう。モーロアはアメリカの上層の貴族趣味に向って巧に自分のフランス人としての上流的身辺を仄めかしながら、所謂時の人々とその人々との会話の断片を捉えて、何か具体的めいた、重大な国家の事情や裏面に精通した人のように身振りして語っているのだが、よく読んでみれば、モーロアは歴史の厳粛な推移の契機には何一つ迫っていない。フランスの敗れた本質的な理由としてあげている幾つかの事情も、つまりは結果として現れた現象を並べているにすぎず、何故それらのことは起ったのかという大切な点について彼の記述は全く史的な洞察を欠いている。一九三五年の早春のパリ事件の本質が、フランスの人民の国を愛す心と別に五年後にフランスを敗れさせるに到った深刻な事情について、モーロアの多弁は些かも説明し得ない。