후리가나로 읽는 일본 고전
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のぶこ
伸子
宮本 百合子
宮本 百合子의 伸子(のぶこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 232,543자 · 466화면
初対面の佃と母とは、互にどんな印象を与え合うであろうか。伸子は、つまらないことだが、佃の顔色が冴えないのも、少し心配であった。彼が話下手で、自分から暢やかに話題を提供するたちでないのも心配であった。
玄関に、母の指図で、改った顔の書生や女中が並んで出迎えた。佐々は、帽子を女中に渡しながら、ぎごちない空気を払うように気軽く云った。
「何年ぶりです、靴をぬがされるのは。――君なんぞはもう、足から風邪を引く方だな。日本ではまだまだこの厄介はのかない」
佃は、固くなって、にこりともせず答えた。
「いいや、かまいません」
先に式台へ上っていた伸子は、彼の心に向って合図のスイッチでも押すように力を入れ、「楽に! 自然に!」と願った。衣服を改めた多計代が、客間の入口に近い椅子の前に、彼らを迎えるために立っていた。伸子は真先に、
「ただ今」
と挨拶した。そして、佃を母に紹介した。佐々が傍からそれを扶けた。
「妻です。――佃君、――佃君には先も話した通り、いろいろお世話になりましたよ」
「左様だそうでございますね」
多計代は、大柄な体に重々しく威厳を保った様子で応答した。
「この度はまことに思いがけない御縁でおめにかかることになりました」