일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さっかてきしそう

作家的思想

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 作家的思想(さっかてきしそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,717자 · 14화면

아오조라 문고

作品にはそれぞれ固有の世界があり空気がある。作者はその世界に飛び込み、その空気に肺を順応させ、其処に安住しなければならない。それは単に精神的なことばかりでなく、また肉体的なことでもある。ペンを執る手には、謂わば精神が持つ感覚と肉体が持つ意識とが在る。そして作者は全身的にはいり込む。――それは誰しもそうである。然しながら、はいり込む仕方に種々ある。それによって作品の性質が異ってくるのは云うまでもあるまい。

一つの例証として、最も多く読まれてるらしいドストエーフスキーの代表作を取ってみよう。(訳文は手許にある書物から借用する。)

「罪と罰」――

七月の初め、恐ろしく暑い時分の夕方ちかく、一人の青年が、借家人から又借りしているS横町の小部屋から通りへ出て、何となく思い切り悪そうにのろのろと、K橋の方へ足を向けた。

彼はうまく階段で主婦と出くわさないで済んだ。彼の小部屋は、高い五階の屋根裏にあって、住まいというより寧ろ戸棚に近かった。女中と賄いつきで彼にこの部屋を貸していた下宿の主婦は、一階下の別なアパートに住んでいたので、彼はどうしても通りへ出るとき、大抵いつも階段に向って一杯あけ放しになっている主婦の台所わきを、通らなければならなかった。