후리가나로 읽는 일본 고전
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ロンドンのいちや
倫敦の一夜
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 倫敦の一夜(ロンドンのいちや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,893자 · 6화면
われわれは半分夢中で、目的地のトラファルガー・スクエヤーまで押されてゆくと、彼のネルソン将軍の高い塔にはおびただしい国旗が懸けられている。塔の下の空地で花火が打揚げられるのであるが、とてもその傍へは寄付けないので、どんな仕掛花火かよくは判らない。ただ時々に高く飛びあがる紅や青や紫の星の光がみだれて流れるのを仰ぎ視るばかりである。その花火の光を奪うようにどこからか探照灯がひらひらと閃いて来て、真黒にうず巻いている人々の帽子や顔を蒼白く照して通る。それが通りすぎると、暗い空は再び花火の美しい星に彩られる。空ばかりでなく、地の上もときどきに真紅に灼けたり、真青に光ったりするらしいが、人の垣に隔てられて覗くことも出来ない。ここでも幾たびか顔を撫でられた。
ここを立退いて、少し混雑が薄れるかと思うと、往来のまん中に輪を作って、幾組も踊っているのがある。踊りながら歩いているのもある。自分勝手に花火をぽんぽん打揚げているのもある。鼠花火のようなものを人の足もとへ投付けて、その火におどろいて飛び上るのを喜んでいるものもある。巡査は笑って見ているばかりで、今夜は決して叱ろうとはしない。