일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ぐうかんいちご

偶感一語

宮本 百合子

宮本 百合子의 偶感一語(ぐうかんいちご)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,683자 · 10화면

아오조라 문고

最近、昆虫学の泰斗として名声のあった某理学博士が、突然に逝去された報道は、自分に、暫くは呆然とする程の驚きと共に、深い深い二三の反省ともいうべきものを与えました。故博士に就て、自分は何も個人的に知ってはおりません。

ただ、余程以前、何かの講演会の席上で、つい目の前に、博士の精力的な、快活な丸い風貌に接した以外は、文学を通してだけの知己でありました。

私の周囲にそのくらいの深度の記憶を持った人々は多くあると思います。その中から、幾人ずつか一年のうちに死去せられるのも事実です。けれども、それ等の場合、私の胸に湧いたものは、決して今度経験したようなものではありませんでした。

或る時には、その方の病名や年齢が一種の知識を与えます。ただ、寂寥々とした哀愁が、人生というもの、生涯というものを、未だ年に於て若く、仕事に於て未完成である自分の前途にぼんやりと照し出したのです。

けれども、その某博士が逝去されたという文字を見た瞬間、自分の胸を打ったものは、真個のショックでした。

どうしようという感じが、言葉に纏まらない以前の動顛でした。

私は、二度も三度も、新聞の記事を繰返して読みながら、台所に立ったまま、全く感慨無量という状態に置かれたのです。