후리가나로 읽는 일본 고전
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びぜんめいきゅうでん
備前名弓伝
山本 周五郎
山本 周五郎의 備前名弓伝(びぜんめいきゅうでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,649자 · 50화면
尤もそんな心配をする者ばかりはいなかった。多くの者は犬追い物で三之丞の腕を高く買っているから、――なに、滝川如きなにほどの事があろうぞ――青地の弓は天下無双だ、きっと勝つからまあ見ていろ。そういう者の方が多数をしめていた。
いよいよその当日になった。鉄砲的場は城の東南、旭川を渡った珈瑜山の裾にあり、三方を松林でかこまれた淋しい場所である。滝川幸之進は定刻よりも早く、桜井孫三郎と碇田彦八郎を介添えとして到着した。伊木長門はみえなかったが、山内権左衛門、宮田兵庫、富永治左衛門、粕谷市郎兵衛の四人は約束通り検分役として来た。……三之丞も伯父三左衛門にともなわれて定刻に現われた。
幸之進は綸子の着物に大口袴、武者鉢巻をしてたすきをかけ、下に鎖帷子を着たものものしい姿であったが、三之丞は木綿の着物に葛布の短袴、わら草履という無雑作な恰好だから、おそろしく対照が奇妙であった。
果合いではないから、別に意趣を名乗ることもない、粕谷市郎兵衛が進み出て、
「では一応勝負の作法を申しのべる。間合は並足三十一歩。青地どのの射る矢は一筋、これを払い落せば滝川どのの勝だ……もとより武道の試合であれば、勝敗に関わらず後日に遺恨を含まぬこと、立会いの者一同証人でござる」