후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
倉田 百三의 光り合ういのち(ひかりあういのち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,439자 · 263화면
「尾ノ道の地由来文化なし、いはんや文政をや。茲を以て殷賑の市未だ一つの図書館だになし、豈恥じざるべけんや……」
老校長の式辞はこう初まっていた。私は共鳴を感じた。彼は市当局や、有志達に当っているように思われた。つづいて彼は開館の如何に困難であったかを述べ、蔵書の甚だしく貧弱であることを訴えて後に、
「されども市民一日も心の糧なかるべからず。命をつなぐの糧は必ずしも美肴たるを要せず、米、麦、豆にて足れり」
私はこの一句が胸にじんとこたえた。私の内の浮華なものを刺されたような気がした。私は新刊の恋愛小説などが無いと言うので軽蔑していた矢先きだったので、老校長の苦心と、その質実な心ばえとに強く打たれた。
私はこの勧工場で毎日番をしていて、遊ぶことの許されぬ安子のことを思った。
少女と、恋と、小説との事ばかり思って、学校まで休んで華やかな街をあこがれて来ている自分のことが浮いた、のんきな、しゃれもののような気がして恥ずかしくなった。
私はもう田舎の中学校に帰って勉強しようとその時決心したのであった。
つづいて私のこの決心を強める出来事が二つ起った。
一つは安子と高見山へ登ったことだった。