일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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にゅうばい

入梅

久坂 葉子

久坂 葉子의 入梅(にゅうばい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,934자 · 20화면

아오조라 문고

避暑用の夏だけの別荘も売り、更に焼けのこった神戸市中の邸も売りはらい、道具もさばき、私は夫の留守を、六つになるたったひとりの男の子行雄と共にどうにか生きて来たのだった。私の実父母も、とうに死んでおり、親類というほどの人もなく私にとってそれは気楽だというもののさびしいに違いなかった。

今は郊外の小さな家を借りて、まだまだ話相手にもならない行雄と、私のおさない時から世話をしてくれていたじいやの作衛と暮しているのだった。彼は暇をやった多くの下女や下男のうち、「奥様のためなら、じいは御月給もいりません」と私達母子の生活のはしくれに加わったのだった。そうして私は、若い娘の頃、習いおぼえた絵ざらさが役立って、テーブルセンターや日傘やネクタイなどをかき生計をたてていた。ところが仕事がだんだん忙しくなり、布の豆汁ひきや仕上げの蒸すことなど厄介な仕事をいちいちひとりでするには追っつかないほど注文が来、戦前ならばこんな事専門の職人がいたけれども今はそんな伝手さえなく、去年の暮、私はまた新しく若い姐をやとったのだった。

図案の反古をやきながら、わたしは現実にたちかえった。