후리가나로 읽는 일본 고전
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やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
国枝 史郎의 八ヶ嶽の魔神(やつがたけのまじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,664자 · 323화면
諏訪家の若殿頼正にはそれがあたかも天上から来た霊的の物のように見えるのであった。
「このような深夜にこのような処で若い女子がただ一人何が悲しくて泣いておるぞ」
こう云いながら頼正は乙女の側へ寄って行った。
「私は怪しい者ではない。相等の官位のある者だ。心配するには及ばない。私に事情を話すがよい。そなたはどこから参ったな?」
すると乙女は泣く音を止め、わずかに袖から顔を上げたが、
「京都の産まれでございます」
「ナニ京都? おおさようか。京都は帝京、天子在す処、この信濃からは遠く離れておる。しかしよもやただ一人で京都から参ったのではあるまいな」
「京都から参ったのでございます」
「うむ、そうしてただ一人でか?」
「誘拐されたのでございます」
「誘拐された? それは気の毒。で、何者に誘拐されたな?」
「ハイ、今から二十日ほど前、乳母を連れて清水寺に参詣に参った帰路、人形使いに身をした恐ろしい恐ろしい人買いに誘拐されたのでございます」
「おおさようか、益※(二の字点、1-2-22)気の毒、さぞ両親が案じていよう、計らず逢ったも何かの縁、人を付けて帰して遣わす」
「はい有難うはございますが、母と妾とは継しい仲、たとえ実家へ帰りましても辛いことばかりでございます」