후리가나로 읽는 일본 고전
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ふゆがれ
冬枯れ
徳永 直
徳永 直의 冬枯れ(ふゆがれ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,850자 · 48화면
「この不景気は、ナカナカなおる見込みがないんだね……」
夜、めずらしく大工の妹婿が早く帰ってきたので、父親をまじえて酒をのみながら鷲尾はそンなことを喋べりだした。
「第一、世界の資本主義国の何処見渡したッて、景気が回復する材料がないそうだよ」
「はァ、そぎァんですかな……」
一二杯でもう眼をトロンとさせている大工は、さされた盃を不器用に大きな掌をそろえて受取りながら、間の抜けた返辞をした。
鷲尾はいろいろと酒の勢も加わって、社会情勢や、近頃の出来事について語った。こんなとき自分の理解を、聴き手の知識程度まで調節して話すことに馴れている鷲尾であったが、今夜はひどく主観的に相手構わず喋べっていた。判るのか判らんのか、それでもいつもは飯が終るとすぐ眠りこけてしまう大工も、それから冷えた盃をポツネンと抱えている父親も、ボンヤリ口を開けたまま彼の顔を眺めていた。
「そういった時勢だからみんな苦しい。ぼくらのような一小説書きでもそれが労働者の立場にたっていると、却々ラクでない、これからも益々ひどくなるだろう――」
いつの間にか、対社会的な話が、自分個人におちていったのが、鷲尾には別に作為があった訳ではなかった。