후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜんきてんまやけ
前記天満焼
国枝 史郎
国枝 史郎의 前記天満焼(ぜんきてんまやけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 48,568자 · 98화면
ちょうどこの辺りまで来た時であった、夕陽が消えて宵となった。
「今日の講義はまずこの辺りで……」
云い捨て中斎が立ち上ったので、門弟一同も学堂を出た。
…………
居間に寛いだ大塩中斎は、小間使の持って来た茶を喫し、何か黙然と考えている。怒気と憂色とが顔にあり、思い詰めたような格好である。
すると、その時襖の陰から、
「宇津木矩之丞にございます。ちょっとお話し致したく」
「ああ宇津木か、入っておいで」
現われたのは若侍で、つつましく膝を進めたが、すぐに小声で話し出した。
「いよいよ平野屋では例の物を、江戸へ送るそうでございます」
「ふうんそうか、いよいよ送るか」
「どう致したものでございましょう?」
「そうさな」と中斎は考え込んだ。怒気とそうして憂色とが、いよいよ色濃くなってきた。
「やっぱりこっちへ取り上げることにしよう」
「はい」と云ったが矩之丞の顔には、不安と危惧とが漂っている。
「後世史家が何と申すやら、この点懸念にござります」
「うむ」と云ったが大塩中斎も、苦渋の表情をチラツカせた。
「拙者もそれを危惧ている。と云って目前の餓鬼道を見遁しにしては置けないな」
「先生の御気象と致しましては、御理千万に存ぜられます」