후리가나로 읽는 일본 고전
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きたむらとうこくのみじかきいっしょう
北村透谷の短き一生
島崎 藤村
島崎 藤村의 北村透谷の短き一生(きたむらとうこくのみじかきいっしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,267자 · 17화면
とよく細君が北村君の亡くなった後で、私達に話した事があった。『蝶の歌』が出来たのもあの海岸だし、それから『一夕観』などを書いたのも彼処だった。あの『一夕観』なんかになると、こう激し易かったり、迫り易かったりした北村君が、余程広い処へ出て行ったように思われる。けれども惜しい事に、そういう広い処へ出て行った頃には、身体の方はもう余程弱っていた。国府津時代に書いたものは皆味の深いものばかりだが、然し余り長いものはもう書けなかった。エマルソンの評伝の稿を起したのも、彼処の寺だ。それから、『五縁』、『十夢』、大きな史劇の計画なぞを立てていたのも、彼処だ。この国府津時代に書きつけた、ノオト・ブックを後で見たが、自分はもうどうにもこうにも仕様が無くなったから、一切の義務なんかというものを棄てて了って、西行のような生活でも送って見たい、というようなことが書きつけてある所もあり、自分の子供にはもう決して文学なぞは遣らせない、という事なぞを書いたものがあった。それから何も物の書けないような可傷しい状態になって、数寄屋橋の煙草屋の二階へ帰る事になった。北村君と阿母さんとの関係は、丁度バイロンと阿母さんとの関係のようで、北村君の一面非常に神経質な処は、阿母さんから伝わったのだ。