일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

じゅうえんさつ

十円札

芥川 竜之介

芥川 竜之介의 十円札(じゅうえんさつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,647자 · 18화면

아오조라 문고

ある曇った初夏の朝、堀川保吉は悄然とプラットフォオムの石段を登って行った。と云っても格別大したことではない。彼はただズボンのポケットの底に六十何銭しか金のないことを不愉快に思っていたのである。

当時の堀川保吉はいつも金に困っていた。英吉利語を教える報酬は僅かに月額六十円である。片手間に書いている小説は「中央公論」に載った時さえ、九十銭以上になったことはない。もっとも一月五円の間代に一食五十銭の食料の払いはそれだけでも確かに間に合って行った。のみならず彼の洒落れるよりもむしろ己惚れるのを愛していたことは、――少くともその経済的意味を重んじていたことは事実である。しかし本を読まなければならぬ。埃及の煙草も吸わなければならぬ。音楽会の椅子にも坐らなければならぬ。友だちの顔も見なければならぬ。友だち以外の女人の顔も、――とにかく一週に一度ずつは必ず東京へ行かなければならぬ。こう云う生活欲に駆られていた彼は勿論原稿料の前借をしたり、父母兄弟に世話を焼かせたりした。それでもまだ金の足りない時には赤い色硝子の軒燈を出した、人出入の少い土蔵造りの家へ大きい画集などを預けることにした。