후리가나로 읽는 일본 고전
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ちよじょ
千代女
太宰 治의 千代女(ちよじょ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,997자 · 23화면
でも、ねえ、弟だって、わるい気でしているのではないのですからねえ。」とそっぽを向いておっしゃいました。父は、こんどは、お茶碗とお箸を下に置いて、「なんど言ったらわかるのだ。お前たちは、和子を、食いものにしようとしているのだ。」と大きい声でおっしゃって、左手で眼鏡を軽く抑え、それから続けて何か言いかけた時、母は、突然ひいと泣き出しました。前掛で涙を拭きながら、父の給料の事やら、私たちの洋服代の事やら、いろいろとお金の事を、とても露骨に言い出しました。父は、顎をしゃくって私と弟に、あっちへ行けというような合図をなさいましたので、私は弟をうながして、勉強室へ引き上げましたが、茶の間のほうからは、それから一時間も、言い争いの声が聞えました。母は、普段は、とても気軽な、さっぱりしたひとなのですが、かっと興奮すると、聞いて居られないような極端な荒い事ばかりおっしゃるので、私は悲しくなります。翌る日、父は学校のおつとめの帰りに、岩見先生のお家へ、お礼とお詫びにあがったようでした。その朝、父は私にも一緒に行くようにすすめて下さったのですが、私は何だか、こわくて、下唇がぷるぷる震えて、とてもお伺いする元気が出なかったのです。