후리가나로 읽는 일본 고전
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ちくまがわのスケッチ
千曲川のスケッチ
島崎 藤村
島崎 藤村의 千曲川のスケッチ(ちくまがわのスケッチ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 81,668자 · 164화면
来るべき時代のために支度するということも、わたしに取っては自分等を新しくするということに外ならない。このわたしの前には次第に広い世界が展けて行った。不自由な田舎教師の身には好い書物を手に入れることも容易ではなかったが、長く心掛けるうちには願いも叶い、それらの書物からも毎日のように新しいことを学んだ。わたしはダルウィンが「種の起原」や「人間と動物の表情」なぞのさかんな自然研究の精神に動かされ、心理学者サレエの児童研究にも動かされた。その時になってみると、いつの間にかわたしの書架も面目を改め、近代の詩書がそこに並んでいるばかりでなく、英訳で読める欧州大陸の小説や戯曲の類が一冊ずつ順にふえた。トルストイの「コサックス」や「アンナ・カレニナ」、ドストイエフスキイの「罪と罰」に「シベリアの記」、フロオベルの「ボヴァリイ夫人」、それにイプセンの「ジョン・ガブリエル・ボルクマン」はわたしの愛読書になった。一体、わたしが初めてトルストイの著作に接したのは、その小説ではなく、明治学院の旧い学窓を出た翌年かに巌本善治氏夫妻の蔵書の中に見つけた英訳の「労働」と題する一小冊子であったが、そんな記憶があるだけでも旧知にめぐりあう思いをした上に、その正しい描写には心をひかれ、千曲川の川上にあたる高原地の方へ出掛けた折なぞ、トルストイ