후리가나로 읽는 일본 고전
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ちくまがわのスケッチ
千曲川のスケッチ
島崎 藤村
島崎 藤村의 千曲川のスケッチ(ちくまがわのスケッチ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 81,668자 · 164화면
この山の上に住むものは、十一月から翌年の三月まで、殆んど五ヶ月の冬を過さねば成らぬ。その長い冬籠りの用意をせねば成らぬ。
落葉の三
木枯が吹いて来た。
十一月中旬のことであった。ある朝、私は潮の押寄せて来るような音に驚かされて、眼が覚めた。空を通る風の音だ。時々それが沈まったかと思うと、急に復た吹きつける。戸も鳴れば障子も鳴る。殊に南向の障子にはバラバラと木の葉のあたる音がしてその間には千曲川の河音も平素から見るとずっと近く聞えた。
障子を開けると、木の葉は部屋の内までも舞込んで来る。空は晴れて白い雲の見えるような日であったが、裏の流のところに立つ柳なぞは烈風に吹かれて髪を振うように見えた。枯々とした桑畠に茶褐色に残った霜葉なぞも左右に吹き靡いていた。
その日、私は学校の往と還とに停車場前の通を横ぎって、真綿帽子やフランネルの布で頭を包んだ男だの、手拭を冠って両手を袖に隠した女だのの行き過ぎるのに遭った。往来の人々は、いずれも鼻汁をすすったり、眼側を紅くしたり、あるいは涙を流したりして、顔色は白ッぽく、頬、耳、鼻の先だけは赤く成って、身を縮め、頭をかがめて、寒そうに歩いていた。