후리가나로 읽는 일본 고전
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ちどり
千鳥
鈴木 三重吉
鈴木 三重吉의 千鳥(ちどり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,951자 · 41화면
女の人の教える方を見れば、青松葉をしたたか背負った頬冠りの男が、とことこと畦道を通る。間もなくこちらを背にして、道について斜に折れると思うと、その男はもはや、ただ大きな松葉の塊へ股引の足が二本下ったばかりのものとなって動いている。松葉の色がみるみる黒くなる。それが蜜柑畑の向うへはいってしまうと、しばらく近くには行くものの影が絶える。谷間谷間の黒みから、だんだんとこちらへ迫ってくる黄昏の色を、急がしい機の音が招き寄せる。
「小母さんは何でこんなに遅いのでしょうね」と女の人は慰めるようにいう。あたりは見るうちに薄暗くなる。女の人がちょっと出て行って、今度帰って坐った時には、向き合いになってももう面輪が定かに見えない。
女の人は、立って押入から竹洋灯を取りだして、油を振ってみて、袂から紙を出して心を摘む。下へ置いた笠に何か書いた紙切れが喰っついている。読んでみると章坊の手らしい幼い片仮名で、フジサンガマタナクと書いてある。
「あら」と女の人は恥かしそうに笑ってその紙を剥がす。
「章ちゃんがこんな悪戯をするんですわ。嘘ですのよ、みんな」と打消すようにいう。
「何の事なんです、これは」