후리가나로 읽는 일본 고전
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なんとうたん
南島譚
中島 敦의 南島譚(なんとうたん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,401자 · 15화면
但し、ギラ・コシサンがキッパリとあのモゴルの女と切れた上で、自ら遥々カヤンガル島に渡り、其の地の名産たるタマナ樹で豪勢な舞踊台を作らせ、それを持帰った上で、其の披露旁々二人の夫婦固めの式を行うという条件つきである。パラオ人は珠貨と饗宴との交換によって結婚式を済ませてから数年の中に又改めて「夫婦固めの式」をすることがある。勿論之には多額の費用が要るので、金持だけが之をするのだが、大して裕かでないギラ・コシサン夫婦はまだ之をしていなかった。今此の上に尚舞踊台迄も作るということは並々ならぬ経済上の無理を伴うものだったが、妻の機嫌を取結ぶためには何とも仕方が無かった。彼はなけなしの珠貨を残らず携えてカヤンガル島に渡った。
恰好なタマナ材は直ぐに切出されたが、舞踊台の製作には大変暇がかかった。何しろ脚が一つ出来たといっては皆を集めて一踊り祝の踊をし、表面が巧く削れたといっては又一踊りするので、仲々はかが行かない。初め細かった月が一旦円くなり、それが又細くなる迄かかって了った。其の間カヤンガルの浜辺の小舎に起臥しながら、ギラ・コシサンは時々懐かしいリメイのことを心細く思い浮べた。