후리가나로 읽는 일본 고전
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なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
国枝 史郎의 南蛮秘話森右近丸(なんばんひわもりうこんまる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 55,869자 · 112화면
「おっ、どうした、居ないではないか!」こう呶鳴ったのは例の一ツ目。
「やっ、裏口が開いていらあ」続いて叫んだのは勘八であったが、直ぐに裏口へ飛んで行った。
「大変だ大変だ。逃げて行く! ……おっ、一人は小僧ッ子だ!」
「どれどれ」と一ツ目も覗いたが、「一人は民弥だ! 一人は猿若!」
「それじゃア猿若が裏から忍んで、助け出したに違いない! とんでもない小僧だ、うっちゃっては置けない」
バタバタと駈け下りた人買共は階下へ下りると叫び立てた。
「親方、やられた、攫われた!」こう云ったのは勘八である。
「何を!」と立ち上ったは柏野の里の桐兵衛、「何だ何だどうしたんだ?」
「何だじゃない、大変だ、あの小僧ッ子の猿若めが、民弥を攫って行ったんだよ!」
「え、ほんとうか、途方もねえ話だ! あんな素晴らしい上玉を、あんな小倅に横取られた日にゃア、俺らの商売は成り立たない! さあさあ皆な追っかけろ!」
「それ!」と云うと人買共は親方の桐兵衛を真先に、裏口から一散に走り出したが、もうこの頃には民弥と猿若は、数町のあなたを走っていた。
「さあさあ民弥さん、お走りお走り! ぐずぐずしていると取っ捉まる。