일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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なんろ

南路

宮本 百合子

宮本 百合子의 南路(なんろ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 31,813자 · 63화면

아오조라 문고

南路

宮本百合子

一

シューッ、シューッ、……ギー。

カッカッカッと揺れながら線路を換え、前の方からだんだん薄暗く構内にさしかかるにつれて、先頭の、重い機関車(ロコモティブ)からは世にも朗らかなカラーンカラン、カラーンカランという、鐘の響が伝って来る。

車内は、降りる支度で総立ちになっている。窓硝子に顔を近よせて外を見ると、遙か前方にチラチラと赤や緑の警燈が瞬き、黒く、夜のような地下の穹窿(きゅうりゅう)の下には、流れる灯に照らされて、人影が、低い歩廊(プラットフォーム)に三々五々動いている。

次第に緩くのろく止りかける車室に立って、ギャソリンくさい停車場の空気を嗅ぎながら、この楽しそうな鐘の音を聞いたらば、誰でもいい難い感慨に胸を打たれずにはいないだろう。

如何にも、今、長い旅から還って来たというように鐘は鳴る。嬉しく楽しく、帰った者新来の者の到着を告げ知らすように鐘はなる。

深いコンクリートの円天井に響き渡り、車輪や荷担ぎの騒音を超えて、そのリズミカルな鐘の音は、云いようない暖かさと休安とを旅人の心に注ぎ込むのである。

始めて紐育(ニューヨーク)へ着いてこの鐘の音を聞いたとき、自分は危く涙をこぼしそうになった。