일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さんぐうがえり

参宮がえり

田中 貢太郎

田中 貢太郎의 参宮がえり(さんぐうがえり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,325자 · 15화면

아오조라 문고

「そう云ってくれると、云うことはないが、しかし、海に巧者な船頭さんの云うことじゃ」

父親はやっとこさと胴の間へ入って忰の前へ坐った。忰はびっくりしたようにして父親を見た。

「お民、お客さんが酒を飲むようなら、沸かしてあげろ、まだ俺と伯父さんと飲うだ残りが、一合や二合はあるじゃろう」

それは壮い船頭が女に云っている声であった。父親はそれが嬉しかった。

「それはありがたい、私は、一合あるならけっこうじゃ、売って貰おう」

父親は艫の暗い方を見て云った。

「なに、売るも売らんもない、昨夜の飲み残りがあるからあげましょう、私と伯父は、買いに往くが面倒じゃから、これから陸へあがって飲うで来る」

「陸に飲む処があるかな」

「ありますとも、船頭の骨休めをする処じゃ、なんでもありますよ」

「そうかなあ、昼だとちょとあがって見て来るが、夜はめんどうじゃ、その酒を売ってもろうて、一杯やって寝るとしよう」

忰の方は思いだしたように茶碗を持って茶を飲んだが、立って往く時に己の顔をじっと覗き込んで往った女の眼がどこかにこびりついていた。

「茶があったか、一日、海の上におると、咽喉が乾くものじゃ」