후리가나로 읽는 일본 고전
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くちぶえをふくぶし
口笛を吹く武士
林 不忘
林 不忘의 口笛を吹く武士(くちぶえをふくぶし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,467자 · 21화면
「兄者! またか。夜も昼も食べ酔って、困った仁じゃなどうも。」
一角は、黒羽二重の着流しの下に、紐で結んだ刺子の稽古着の襟を覗かせて、兄の顔のうえに、かがみこんだ。
常盤橋際から、朱引き外の本所松阪町へ移った吉良家門内の長屋で、一角はいま、小林の許を辞して、この、じぶんの住いへかえってきたところだ。
無双連子の窓から、十二月にはいって急に冬らしくなった重い空が、垂れ下がって見えて、水のような日光がひたひたと流れこんでいる。
奥ざしきとはいっても、玄関から二た間目の、そこの三尺の縁に、かたちばかりの庭がつづいて、すぐ眼のまえに屋敷をとりまくなまこ塀の内側が、圧すように迫っている部屋である。
床の間のふちに後頭部を載せて、赤く変色した黒紋つきの襟をはだけ、灰いろによごれた白袴の脚を投げ出して、一角の兄、清水狂太郎は、ぐっすり眠っていた。
線の険しい、鋭角的な顔だ。まだ四十になったばかりなのに、だらしなくあいた胸元に覗いている黒い、ゆたかな胸毛のなかに、もう一、二本、白く光るのがまじっているのを見つけると、一角は、この、放蕩無頼で、人を人とも思わない変りものの兄が、何となく、ちょっと可哀そうに思われて来た。