후리가나로 읽는 일본 고전
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ふるきミニエチュア
古き小画
宮本 百合子
宮本 百合子의 古き小画(ふるきミニエチュア)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,298자 · 140화면
「イランに変ったことはなかったか?」
商人は、ちらりと、スーラーブと、スーラーブを見るシャラフシャーとを偸見(ぬすみみ)た。そして、さも滑稽に堪えないという表情を誇張して笑った。
「いや、もう変ったというほどを越した話の種がございます。丁度、私がイランの王廷に止まっておりました時のこと。御承知の通りあのカイ・カーウスと申す方は、神の秤目が狂って御誕生ですから……」何処かの、彼より馬鹿な男が、宴の席で、鳥のように天を翔べたらさぞ愉快だろう。イランほどの大国の王は、誰より先に、蒼天を飛行する術を極めるべきだと云った煽てに乗った。そして、七日七夜、智慧をしぼった揚句、或る朝、臣に命じて、二十尋(ひろ)もある槍を四本、最も美味な羊の肉四塊、四羽の鷲より翼の勁い鷹を用意させた。
「それで何をしたと思召します?」
宝石売は、膝を叩いて、独りでハッハッハッと大笑した。
「城の広場で、えらい騒ぎが致しますから、私も珍らしいことなら見落すまいと駆けつけますと、王自身が、世にも奇妙な乗物に乗っておられます」
カイ・カーウスは、玉座の四隅に矛先に肉塊を貫いたその途方もなく長い槍を突立て、もう少しで肉に届く、然し、永久に二尺だけ足りないという鎖で四羽の鷹を、一羽ずつその下に繋いだ。