후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
国枝 史郎의 名人地獄(めいじんじごく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,286자 · 301화면
さては油屋かな永楽屋かな。いいお客があると見える。油屋とするとお北めも、雑っているに相違ねえ」
甚三はじっと考え込んだ。やがてカラリと箸を置くと、フラリと立って土間へ下り、草履をはくとのめるように、灯の明るい町へ引かれて行った。
お霜は茫然坐っていたが、やがてシクシク泣き出した。聞くことも出来ずいうことも出来ない、天性の唖ではあったけれど、女の感情は持っていた。可愛がってくれた甚内が、遠い他国へ行ったことも兄の甚三がお北という、宿場女郎に魅入られて、魂をなくなしたということも、ちゃんと心に感じていた。それがお霜には悲しいのであった。
出合い頭にいきあった二人
絹商人の千三屋は、ザッと体へ拭いを掛けると、丸めた衣裳を小脇にかかえ、湯殿からひょいと廊下へ出た。とたんにぶつかった者があった。「これは失礼を」「いや拙者こそ」双方いいながら顔を見合わせた。剣酸漿の紋服を着た、眼覚めるばかりの美男の武士が、冷然として立っていた。
「とんだ粗忽を致しまして、真っ平ご免くださいまし」いい捨て千三屋は擦り抜けたが、十足ばかりも行ったところで、何気ない様子をして振り返って見た。