일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

めいじんじごく

名人地獄

国枝 史郎

国枝 史郎의 名人地獄(めいじんじごく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,286자 · 301화면

아오조라 문고

訴えられる苦痛は訴えればよい。人に明かされない苦しさは、苦しさの量を二倍にする。宿の人達にでも洩らそうものなら、その人達はいうだろう、街道筋の馬子風情が、油屋の板頭と契るとは、分に過ぎた身の果報だ。捨てられるのが当然だと。では妹にでも訴えようか、妹お霜は唖であった。苦楽を分ける弟は、遠く去って土地にいない。神も仏も頼みにならぬ。……富士甚内が追分宿の、本陣油屋へ泊まって以来、甚三の心は一日として、平和の時はなかったのであった。……しかし今は過去となった。苦痛はまさに過ぎ去ろうとしていた。富士甚内がお北と別れ、追分宿を立ち去りつつある。すぐに平和が帰って来よう。これまで通り二人だけの、恋の世界が立ち帰って来よう。……

甚三は声を張り上げて、次から次と唄うのであった。馬上では甚内が腕拱き、じっと唄声に耳を澄まし、機会の来るのを待っていた。

「もうよかろう」と心でいって、四辺を窃かに見廻した時には、追分宿は山に隠れ、燈一つ見えなかった。おおかた二里は離れたであろう。左は茫々たる芒原。右手は谷川を一筋隔て、峨々たる山が聳えていた。甚内は拱いた腕を解くと、静かに柄を握りしめた。