후리가나로 읽는 일본 고전
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なごやのこさかいふぼくし
名古屋の小酒井不木氏
国枝 史郎
国枝 史郎의 名古屋の小酒井不木氏(なごやのこさかいふぼくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,452자 · 5화면
そういう人々にぶつかって、氏は幾度となく幻滅を感じ、嘆息し、憤ったか知れなかったようである。しかしそういう人物でも、再び氏の家を訪ねれば、氏は何等こだわる所無く歓待した。氏は本質に於ては短気であり覇気に富んでいた。それを氏は驚く程の鍛練と工夫とによって抑えつけていた。
氏の名古屋市に於ける交際範囲の広いには全く驚かされた。医学界方面は云う迄も無く、法曹界、操觚界、教育界、官公吏界、実業界、キャフェーの世界、梨園界、所謂る遊侠の世界(即ち親分と称せられる人々から、破落戸と称せられる人々)――あらゆる方面に知己があり友人があった。
名古屋の人々は、氏の声咳に接することを名誉としていたようであった。
氏の家庭は極めて整然としているように感ぜられた。氏の世界と夫人及び坊ちゃんやお嬢さんの世界とは、可成りハッキリ区別されていたように思う。これは氏が理性に富んでいると共に人情に富んでいたからである。氏は夫人の健康と、氏の後継者の健康とにいちじるしく留意された。つまり氏は自分の病気をそれらの人々に伝染させまいとされたのである。私などが夜遅くまで氏の書斎で話し込み、さて帰ろうとすると、氏は一々断わられた。