일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わし

和紙

東野辺 薫

東野辺 薫의 和紙(わし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 35,557자 · 70화면

아오조라 문고

何でも正月前には来るらしいの。」

村の正月は、あと十日とちょっとに迫っていた。もっとも、こんな大戦争になったからには、盆も正月も言ってはいられないと、つい二三日前にも役場からその達示が廻ってきている。

小屋は、田圃わきの流れを堰き止めた、せいぜい一坪ぐらいの池の上に、萱の屋根を葺き出して三方を藁で囲ってある。水の上まで突き出た床板に藁束を敷きつめた座席には、いつからのものかわからない、綿のはみ出たぼろ座布団が敷いてあることもある。こうした小屋が村の低地に点点としてあるのだった。ソーダ灰で煮上げた白楮の、まだこの時まで残っていたりする粗皮や固い筋を、鎌の尖で取り除きながら洗い灑いで灰汁を抜くので、村では「楮さらし」と言っていた。暖い日はいいとして、安達太郎山颪の吹き荒ぶ日の楮さらしは、時に、漉き手よりも辛い作業になるのであった。東南の村境を阿武隈川が流れている。大川の流れに灑ぐ楮はことに灰汁抜けがいいとされて、ここの岸に十数軒共同のさらし場があるのだが、川面を渡ってまともに吹きつける寒風はたまらないものであった。それから見ると、射す陽を一杯に孕む高い土堤をうしろにした、よしとユミの家の共同小屋はまだ楽な方の仕事場だった。