후리가나로 읽는 일본 고전
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わし
和紙
東野辺 薫
東野辺 薫의 和紙(わし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 35,557자 · 70화면
つまり、五百三十余戸のうち約七割にあたる家が紙を漉くので、東北本線がほぼ福島県の半ばほどに入っての一小駅安達から、東南およそ一里の位置にあるこの上川崎村は、まことに紙の村と言ってもよかった。これをしないのはわずか数人を出ない資産家か、反対に日傭取や馬車挽などに限られている。十軒前後の一部落で、少しばかりの水田を持つものが辛うじて二人ぐらい、畑地の所有者が四人を出ず、あとは純然たる小作の人達であったが、そのいずれにしても、生計は副業の製紙によるのであった――。
昔風の、大谷屋のだだッ広い土間に立った時には、マントの頭巾を冠った上に、襟巻をぐるぐる巻いた友太のからだはすっかり汗ばんでいた。眩しく雪に射られてきた眼に、土蔵づくりの奥の間はことさらに暗かった。
「お忙しいのにすみませんでした。」
閾際まで立ってきた女の様子に、友太は思わずぎくりとした。それは、男の友太にも一目でわかる女のからだであった。あわてて眼をそらしながらぎごちなく坐り込んだが、この時の覚悟は出来ていたらしい女の、悪びれない挨拶を受けているうちに、友太の心も次第に落ちつきをとり戻してくるのであった。